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アートによる豊かな関係性のつくり方 -「美術館」に学ぶ価値観が交差する場のデザイン

2021.04.30/100

4/24開催のライブイベント「アートによる豊かな関係性のつくり方 -『美術館』に学ぶ価値観が交差する場のデザイン」のアーカイブ動画です。本イベントでは、森美術館でアソシエイト・ラーニング・キュレーターとした活躍する白木栄世さんにゲストとしてお越しいただきました。白木さんによる、アートを通じた組織内外でのコミュニケーションと学びの実践を題材に、価値観の異なる他者と豊かな関係性を築いていく上でアートが持つ可能性について深堀りしました。

<今週のポイント>
・森美術館は、生活の中で誰もがアートを楽しめる社会の実現をミッションに掲げている。また、白木さんはキュレーターとして、異なる関心や知識、体験を持つ人々が双方的なコミュニケーションの中で関係性や気づき、学びが得られる実践(総称・「ラーニング」)に取り組んでいる
・アートとは、「私たち個人の新たなものの見方を教えてくれて、議論を起こしてくれるもの」である。
・問いを生み出し、思考を深める場として、美術館は他の事業部にとっても有益な「知の資産」となりうる。
・しかしながら、立場や価値観の違いから、意見の衝突は社内外問わずどうしても発生する。そうした組織・社会の中にある「分断」とアートを通じて向き合い、途切れつつある関係性をつなぎ合わせることに、白木さんを筆頭としたキュレーターたちの役割がある。
・困難に立ち向かった時は、まずは所属組織のミッションに立ち返ること。そして同じキュレーターの仲間と連携し、文脈をつくる言葉を共に耕すことが重要だと白木さんは語る。

CULTIBASEでは、組織やチームのポテンシャルを引き出す技術である、「組織ファシリテーション」が身につく知見を日々提供しています。しかしながら、組織ファシリテーションという概念は提唱されてからまだ日が浅く、それにとって本当に重要な「行為」はいくつか思い当たるものの、その輪郭は未だ曖昧です。

組織ファシリテーションにとって本当に重要な「行為」とは何か。その一つが「繋ぐ」ことです。「結ぶ」「結びつける」「編む」と言い換えても良いでしょう。異なるものを意味的に接続させて、価値を生むこと。その「行為」の重要性は誰しもが理解するところかと思います。そして世の中には「繋ぐ」ことの専門家として、数百年にわたって知識と実践を積み重ね続けてきた職業も存在します。今回のイベントのゲスト・白木栄世さんが務める「キュレーター」もその一つです。

「繋ぐ」ことで何が生まれるのか。組織の内外に生じる「分断」といかに向き合うのか。私たちにとっても決して無関係ではないこれらの問いと向き合い続けてきた白木さんが、何を判断し、どう振る舞うのかは、組織ファシリテーターという役割について考える上でも非常に参考になります。イベントに参加した方も、未視聴の方も、ぜひ一度はそうした観点からお楽しみいただけたら幸いです。

※本イベントはZoomミーティング形式で開催しました。

チャプター

00:11 登壇者・テーマ紹介
13:40 話題提供(1):森美術館の理念とミッション
22:13 話題提供(2):美術館が取り組む「ラーニング」の事例
42:29 話題提供(3):対話を生み出すアートの役割
45:24 鼎談(1):組織の中に美術館があることの影響とは
1:02:36 鼎談(2):組織内外の対立する人々との関わり方
1:17:05 質疑応答
1:23:32 アフタートーク:キュレーターとして何を大事にしているか

ゲスト

撮影:御厨慎一郎

白木 栄世
森美術館アソシエイト・ラーニング・キュレーター
熊本県熊本市生まれ。2006年武蔵野美術大学大学院修了。2003年より森美術館パブリックプログラム・アシスタントとして勤務。2017年より現職。鴻池朋子のワークショップ・プロジェクト「六森未来図」(2007年‐2008年、森美術館)、「六本木クロッシング2013:アウト・オブ・ダウト展」関連プログラム「ディスカーシブ・プラットホーム」(2013-2014年、森美術館)の企画・運営、テート・アジア太平洋リサーチセンター(ロンドン)との共催シンポジウム「トラウマとユートピア」(2014年、森美術館)、M+(香港)との共催シンポジウム「M+インターナショナル×森美術館「美術館の『コレクション』を考える」(2019年)などの国際シンポジウムのコーディネートを担当する。森美術館の展覧会に関連するシンポジウム、ワークショップ、アクセスプログラム、学校プログラムなど、ラーニング・プログラムの企画・運営を行う。

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