出木杉くんが組織学習を阻害する?|CULTIBASE Radio|Management #27
出木杉くんが組織学習を阻害する?|CULTIBASE Radio|Management #27
/約13分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの27回目では、CULTIBASE編集長の安斎勇樹と株式会社MIMIGURI Co-CEOのミナベトモミが、「出木杉くんが組織学習を阻害する?」をテーマにディスカッションしました。

※今回は、先日YouTube LIVEにて公開収録したものを、トピックごとに編集してお届けします。

  • ドラえもんに登場する、性格もよくなんでもできるレギュラーキャラ、出来杉くん。しかし、不思議に思ったことはないだろうか?ドラえもんの映画に、出来杉くんはほとんど出てこない。
  • これは、出木杉くんを映画に出そうとすると、「映画のストーリーで起きるいろいろな障害が出来杉くん1人によってすべて解決されてしまうために他の登場人物がみんな受動的になってしまう」という現象が起きるためだ。
  • 組織全体の思考・行動ルーティーンは、組織に所属する人たちが葛藤したりトライアンドエラーを繰り返したりすることでアップデートされる(組織学習)。“でしゃばりな出来杉くん”がいると、そういう組織学習の機会が失われてしまう。
  • マネージャーや経営者は、プレイヤーとして目の前の課題に集中しすぎると、このような“でしゃばりな出来杉くん”になってしまうことがあるため、気をつけなければならない。
  • また、組織学習のもう1つの重要な点に、“アウェイ”に越境して知識を取り入れること(越境学習)がある。企業においても、学校教育のような既存のメインストリームで活躍している出木杉くんだけではなく、のび太のような人材が阻害されない環境をいかに作れるか、ということが鍵となるだろう。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/

安斎 勇樹
安斎 勇樹
ミナベ トモミ
ミナベ トモミ