IDEOから学ぶ、強い組織作りの秘訣|CULTIBASE Radio|Management #15
IDEOから学ぶ、強い組織作りの秘訣|CULTIBASE Radio|Management #15
/約16分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの15回目では、CULTIBASE編集長の安斎勇樹と株式会社MIMIGURI Co-CEOのミナベトモミが、「IDEOから学ぶ、強い組織作りの秘訣」をテーマにディスカッションしました。

  • 先日、CULTIBASEにて連載が始まった「クリエイティブ組織の要諦」は、新しいものを生み出す組織が、どのような組織デザイン・設計をしているのかを探っていく企画である。第1回では、IDEO Tokyo代表のダヴィデ・アニェッリさん、タレント・リードの杉浦絵里さんにインタビューさせていただいた。
  • IDEO Tokyoは、主に「デザイン思考」のトピックで知られているが、実は、700人程度の社員がいるグローバルデザインカンパニーという一面も持っている。そんなIDEO Tokyoに「どのような組織デザインがあれば、この規模で、かつ国際的に社員が輝ける会社を作れるのだろうか?」という問いをぶつけてみた。
  • 今日は、インタビュアーを務めたミナベから、印象に残ったポイントをご紹介したい。
  • 「圧倒的にすごいな」と感じられたのが、1つの組織文化にコミットして作り上げてきた年月である。IDEOには7つのコア・バリュー(大切にしている価値観)があるが、それを十数年間変えることなく追求し続け、かつ練り上げている。
  • そして、それを可能にしているのが、経営者のリーダーシップと徹底された対話的な組織開発である。
  • 現場でボトムアップ的に実践を積み重ねながら、そこで生まれた成功体験について「これはどうしてできたのだろう?」と言語化し、そうして固まったものを経営者がリーダーシップをもって「これが、我々にとっての武器だね」と表明し、企業のValueをアップデートしていく。こういう対話的なプロセスを十数年間やり続けてきたのだ。
  • そのためか、IDEOの社員の方々からはIDEOへの愛と自信がヒシヒシと感じられたことも、印象深かった点の1つ。
  • 多国籍な集団であるという環境においては「相手と自分は違う」ということが当たり前であるし、その違いを見出すことが重要になる。だからこそ、IDEOでは対話プログラムを育成研修の要にしており、社員全員、ファシリテーション能力が高かった。
  • また、社員のみなさんが「ものづくり、すごい楽しいじゃん!クライアントに、その楽しさを知って欲しい、伝播して欲しいんだよね」と言っていたことも印象に残っている。心の底からデザインやものづくりが好きなのだろうと感じ、感動した。

出演者

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/