組織学習になぜアジャイルが必要なのか?|CULTIBASE Radio|Management #54
組織学習になぜアジャイルが必要なのか?|CULTIBASE Radio|Management #54
/約27分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの54回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「組織学習になぜアジャイルが必要なのか?」をテーマにディスカッションしました。

  • 先日、「アジャイル型組織ってなんですか」という素朴なテーマを扱った回では、たくさんの反響をいただいた。今回は、さらに深ぼって「アジャイル型開発」と「組織学習」の関係性について考えていきたい。
  • 組織をアジャイルにしていくことと、組織学習を回していくことは「ほぼイコールだ」と言うミナベ。実際、日本において「アジャイル型開発」の考え方を推進してきたのは「知識創造企業」などを提唱する野中郁次郎先生なのだ。
  • ルーツが同じことがわかった「アジャイル」と「組織学習」。それでは、それらは実践の現場でどのように結びつくのだろうか?
  • ここで登場するのが、「新・SECIモデル」だ。これは、個人/チーム/組織/外部環境という4つの要素が「知識創造」というプロセスにどう関わっているか、ということを4段階で示したモデルである。

▲新・SECIモデルの図
(詳しくは本エピソードのYouTube版をご覧ください)

  • 改めてアジャイルのプロセスを紹介する。
    ①チームにおいて課題定義/ボトルネックの優先順位付けを行う。
    ②実践をする(ここで、うまくいった/うまくいかなかった、という暗黙知を育む)。
    ③リフレクションをする(これにより、暗黙知が形式知化され、チームの新たな意思決定の前提となる)。
    ①’新たな前提をもとに、優先順位付けや課題定義を刷新する。
    以上のサイクルが3〜4週間という短いスパンで起きるのがアジャイルである。
  • ここで重要なことは3点ある。1つ目は、実践をして暗黙知(バックログ)が蓄積されていること、2つ目は、リフレクションによりダブルループ学習(WHYの問い直し)が起きていること、3つ目は、チームの前提の変化に基づいて課題定義や優先順位付けも変化していくこと、である。
  • つまり、本質的なアジャイルができていれば、新・SECIモデルがぐるぐる回っていき、組織学習が進むことになるのだ。また、アジャイルがうまくいっていると、個人の試行錯誤からチーム全体が変化している感覚が生まれる。この感覚を頼りに、組織学習を導入していくことが重要である。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 特任助教

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン:創造的対話のファシリテーション』、『問いかけの作法:チームの魅力と才能を引き出す技術』、『パラドックス思考 ─ 矛盾に満ちた世界で最適な問題解決をはかる』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』などがある。

https://twitter.com/YukiAnzai

http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学第一文学部 ロシア語ロシア文化専修卒。広告ディレクター&デザイナー、家電メーカーPM&GUIデザイナーを経て、デザインファーム株式会社DONGURIを創業。その後に株式会社ミミクリデザインと経営統合し、株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOに就任。デザインキャリアを土台にしながら、組織/経営コンサルティング領域を専門とし、主にTech系メガ/ミドルベンチャーの構造設計・制度開発を手がける。特に人数規模500名超えのフェーズにおける、経営執行分離・マトリックス型の構造設計と、それらを駆動させるHR制度運用を用いた、経営アジリティを高める方法論が得意。

組織をつくる

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安斎 勇樹
安斎 勇樹
ミナベ トモミ
ミナベ トモミ