組織の「逸脱者」を活かすマネジメントの作法|CULTIBASE Radio #81

組織の「逸脱者」を活かすマネジメントの作法|CULTIBASE Radio #81

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CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。株式会社MIMIGURIの共同代表、安斎勇樹とミナベトモミが、パーソナリティを務めます。今回のテーマは「逸脱者のマネジメント」です。

「組織『逸脱者』を活かすマネジメントの作法」の概要

今回は「組織の逸脱者を活かすマネジメント」について議論が展開されました。テーマの核となるのは「ポジティブ・ディビアンス(Positive Deviance/積極的逸脱)」という研究で、組織課題の解決策は、うまくいっていない人を分析するよりも、同じ環境でルールを逸脱しながらも成果を出している人にこそヒントがあるという考え方です。例えば、飢餓に苦しむ村で、独自の食料の扱い方をしていた家庭を観察し、その行動を地域全体に広めることで改善につなげた事例などが紹介されています。

安斎はこの視点を組織マネジメントに応用し、規範を破るように見える行動の中に、むしろ革新の芽が潜んでいると言及。ミナベはスープストックトーキョーの事例を挙げ、「カレーを出してはいけない」というルールを破って販売した店舗が猛暑時に好評を得たことをきっかけに、全社的な商品戦略が変化したエピソードを紹介。これはまさに「正の逸脱」が組織変革を生んだ好例だと語りました。

二人はまた、リーダーシップに求められる難しさについても触れました。逸脱者を活かすには、リーダーが即座に是正せず「気づかないふり」で見守る寛容さが必要であり、逸脱行動がチームに「憧れ」や「触発」をもたらすものであるかを見極める感性が求められます。さらに、リーダーの役割は単に構造を整えることではなく、逸脱を「逸脱ではないもの」に変える力――つまり、その行動に文脈を与え、物語として再定義し、組織文化に共感的に組み込む「ストーリーテリング力」にあるとまとめました。

逸脱を排除するのではなく、創造性へと転化するマネジメントの実践が、これからの組織のイノベーションを左右すると示唆されました。

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