思考を「モデル図」に落とし込む時のコツ|CULTIBASE Radio|Design #14
思考を「モデル図」に落とし込む時のコツ|CULTIBASE Radio|Design #14
/約25分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radioデザインの14回目では、株式会社MIMIGURIのExperience Designer / Reflection Researcherである瀧知惠美と、同社のDesign Strategist / Researcherである小田裕和が、「思考を『モデル図』に落とし込む時のコツ」をテーマにディスカッションしました。

  • 今回のテーマは「モデル図の作り方」。例えば小田の場合、先日発信したツイート内の図に大きな反響があった。モデル図を作成する時、何を考え、意識しているのか。
  • 瀧は、思考している内容を構造的に整理できた時に、モデル図を作成することが多い。一方小田は、作成段階ではモデル図として適切かを重視しておらず、20〜30%の完成度で一旦書き出してしまうと話す。
  • 他人はもちろん、自分ですら正確に理解しきれてない図でも、思考の軌跡としてとりあえず図にしてみる。すなわちモデル図は思考のツールの1つであり、生煮えの思考を可視化したものだと言う。
  • 生煮えの思考を、言葉ではなく図にすることで、自分の思考に改めて気づくことができる。その中でも特に、小田は「わからないところ」を可視化できることに大きな意味を感じている。
  • 小田は、「自分で考えた内容を形にして、自分で気づき直せるか」がデザイナーにとって大事な力だと考えている。気づき直すために、まずは場に出して、形にする必要があるのだ。
  • 形にするまでにハードルを感じてしまう人も多いが、解を見つけようと気負いすぎるのではなく、あくまで自分が新たな気づきを得るために、とりあえずモデル図を作ってみることが大事だと小田は言う。最初に書くときはロジカルでなくてもよく、「とりあえず出し、煮詰める」ことで気づきを得る。
  • 生煮えの思考をアウトプットしたり、そこから思考を深めたりしやすい媒体は、人によって異なる。そのため、自分の身体性にあった媒体を探していくことも大切である。

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出演者

瀧 知惠美
瀧 知惠美

多摩美術大学情報デザイン学科卒業。東京藝術大学デザイン科修士課程修了。多摩美術大学、東海大学非常勤講師。ヤフー株式会社にて複数サービスのUXデザインを担当した後、UXの社内普及のためワークショップ型の研修やUX導入から組織浸透までの実務支援を主導。UX実践を成果へ結びつけるため、チームづくりのためのふり返りの対話の場づくりの実践および研究を行う。MIMIGURIでは、UXデザイン・サービスデザインをはじめとする事業開発を中心に担当。よりよいユーザー体験につながるモノ・コトを生み出すために、つくり手の体験も重要と考え、事業開発と組織開発の組み合わせ方を実践と研究の両軸を重視しながら探究している。

小田 裕和
小田 裕和

千葉工業大学工学部デザイン科学科卒。千葉工業大学大学院工学研究科工学専攻博士課程修了。博士(工学)。デザインにまつわる知を起点に、新たな価値を創り出すための方法論や、そのための教育や組織のあり方について研究を行っている。特定の領域の専門知よりも、横断的な複合知を扱う必要があるようなプロジェクトを得意とし、事業開発から組織開発まで、幅広い案件のコンサルテーション、ファシリテーションを担当する。主な著書に『リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する』(共著・翔泳社)がある。