成功体験を捨てるアンラーニングの意義とコツ|CULTIBASE Radio|Management #77
成功体験を捨てるアンラーニングの意義とコツ|CULTIBASE Radio|Management #77
/約26分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの77回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「成功体験を捨てるアンラーニングの意義とコツ」をテーマにディスカッションしました。

  • 今回のマネジメントラジオは前回の続き。発展途中のマネージャーの学習サイクルには「ラーニング期」「安定期」「アンラーニング期」の3つのフェーズがあるということだった。
  • 挑戦的なアサインには、どうしてもこのアンラーニングがつきものだ。問題は、そのことを認識しないままアサインが行われること。活躍している若手も、アサインを変えれば必ず悶々とする期間がある。この期間に、強くフィードバックをしてしまい、本人が「がんばろう」と思えなくなってしまうことも多い。
  • 特に、昇格など、管掌範囲が広がるようなアサインでは、それまで使えていた「量をこなす」という手法が使えなくなる壁にぶち当たることになる。チーム規模が3−4人であれば問題が起きればじっくり話すというやり方で解決できていたことも、規模が10人となるとそうはいかない。
  • ここで重要なのは、10人を対象としたマネジメント手法を学ぶことだけではなく、「すでに持っている自分のスキル・知識の使い方をズラすこと」だ。1on1が上手な、ピープルマネジメントに長けたマネージャーがいたとする。チームが10人規模になると1on1の時間が足りなくなってそれまでのようにうまくいかなくなるが、1on1で話していたようなことを10人みんなの前で話すことができるようになるだけでも大きく変わる。
  • 自分の仕事として成果を出さなければいけない対象範囲と、自分が今持っているスキルという、2つの要素が仕事にはある。これらを一緒に考えるのではなく、壁に当たったら「今はスキルを身につけるべきなのか、対象範囲に合わせてスキルの使い方をズラすべきなのか」と考えることが大切だ。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/