発展途上のマネージャーが経験する3つの学習段階|CULTIBASE Radio|Management #76
発展途上のマネージャーが経験する3つの学習段階|CULTIBASE Radio|Management #76
/約20分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの76回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「発展途上のマネージャーが経験する3つの学習段階」をテーマにディスカッションしました。

  • 転職や昇進。新しい環境では、同じ仕事でも進め方が微妙に変わる。そのため、それまで意識すらしなかったようなことでつまづき「なんだかうまくいかないな」と悩むことになる。このような場合、すでに持っているスキル・知識を再構成し、より使いこなせるようになること、つまりアンラーニングが大切だ。
  • マネージャーの発達は「アンラーニング期→安定期→ラーニング期」というサイクルを描くとミナベは言う。このサイクルは1周するのに、早い人で1年、平均的には3年もの時間がかかる。
  • アンラーニング期は、本人には暗闇のトンネルを走っているかのように感じられる。「なぜかうまくいかない」というモヤモヤを自身で抱えるのに加えて、周囲から同じようなフィードバックを受ける。この状態は、場合によれば1年以上も続くことになり、挑戦を諦めてしまうこともある。
  • 勉強をしたりコーチングを受けたりしてもがいている間に成功体験を得ると、アンラーニング期を抜け、「理由はよくわからないけど成果が出る」という安定期に入る。ここで培った自信が心理的な余白になり、「なぜうまくいったのか」を言語化するラーニング期に移行する。
  • 人は、このサイクルを繰り返して発達していく。そして、これは若手だけではなく熟達した人にも起きるサイクルだ。新しい環境への挑戦が「なぜかうまくいかない」アンラーニング期を伴うことを、周囲が理解していることが育成において重要なポイントとなる。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/

安斎 勇樹
安斎 勇樹
ミナベ トモミ
ミナベ トモミ