オンライン・ワークショップ実践入門:「学習と創造の場づくり」におけるオンラインツールの可能性

/

約118分

11/13(土)に開催された「オンライン・ワークショップ実践入門:「学習と創造の場づくり」におけるオンラインツールの可能性」のアーカイブ動画です。

資料(Lab会員限定)こちら
※遷移がうまくいかない場合は、真っ白な画面が表示されたのち、ページを更新していただくと、閲覧できるようになります。
※会員以外の方への譲渡・転送等はご遠慮ください。

チャプター
00:11 オープニング(登壇者紹介)
05:18 「ワークショップデザイン概論」のおさらい
11:32 イントロダクション(チェックイン・本日のねらい)
17:30 ワークショップの基礎知識と”オンライン化”の弊害
26:10 オンラインツールがワークショップにもたらす3つの価値
41:57 事例紹介:日立東大ラボによるまちづくりプロジェクト
53:23 オンラインホワイトボードのデザインのポイント
01:05:35 事例紹介:オンラインホワイトボードを活用したワークショップの実践
01:22:28 パネルディスカッション(1)
01:27:02 今後のイベントのお知らせ・パネルディスカッション(2)

<今週のポイント>
・従来のワークショップ風景を思い描きながら「いかにオンライン上でもいいワークショップができるか」と考えるだけでは、せいぜい対面のワークショップの80%の再現度のようなものしかできない。したがって、従来の風景を一度横に置きつつ、「オンラインツールが持つワークショップのエッセンスに寄与するポテンシャルは何か?」と問いをリフレームすることが重要だ。
・オンラインツールがワークショップにもたらす価値には大きく分けて、以下の3つがある。
・①場の開放性を高める:時間・場所の制約が緩むことで、これまでは参加できなかったような属性の参加者を組み合わせることができるように。また、工夫によれば数百人規模の実施も可能になる。
・②参加方法の多様性を高める:がっつり参加/耳だけ参加など、参加方法の種類を場への違和感がすくないかたちで増やすことができる。参加者は自身のコミュニケーション特性に合わせて、発話・チャットの参加方法を選べるようにもなる。
・③プロセスの透明性を高める:ホワイトボードやチャットなどの履歴により、プロセスが自ずと可視化・記録される。情報共有がスムーズになるだけではなく、参加者内外の公平性や信頼感の担保にもつながる。
・対面環境でのワークショップの4要素「活動」「空間」「共同体」「人工物」を、オンラインツールは分担することになる。例えばホワイトボードツール(miro、MURALなど)は活動や空間、人工物の設計ができ、コミュニケーションツール(zoomなど)は空間や共同体の設計ができる。また、オンラインツールには、空間を超える・時間を超える可能性を秘めている。空間の非同期性、時間の非同期性の観点からもワークショップの可能性を拡張できる。

新型コロナウイルスの感染拡大により、対面(オンサイト)でのワークショップの実践が困難となる中で、CULTIBASEを運営する株式会社MIMIGURIでは、オンラインでも十分に効果を発揮するワークショップデザインの方法論について、様々なクライアント案件を通じて実践知をためてきました。本イベントではその実践知からエッセンスを抽出し、「開放性」「多様性」「透明性」という3つのポイントに分類し、お届けしています。

現在、日本国内では新規感染者数は減少し、小康状態にあると言えます。まだ予断を許さない状況ではあるものの、「コロナ禍のその後」に目を向け始める人や企業も増えてきました。ワークショップの実践においても、現在はオンラインしか選択肢がない状況ですが、コロナ禍が完全に収束して以降は、オンラインでやるのか、対面でやるのか、選択しなければいけない状況が訪れます。

今回のイベントでは、そうした状況を迎えた時に正しく判断が下せるように、「オンラインだからこそ得られる価値は何か?」など、本質的な「そもそも」に立ち返って考えられる内容をお届けしています。オンラインと対面のワークショップの双方のメリットとデメリットを理解し、幅広く活躍していく上できっと参考になるかと思います。ぜひご覧ください。

イベント概要
「日常とは異なる視点から発想する、コラボレーションによる課題解決の方法論」と定義されるワークショップは、組織開発、事業開発、人材育成などにおける複雑な課題を、「学習」と「創造」の力で解決する技法として、昨今注目を集めています。

また、2020年1月以降の新型コロナウイルス流行から2年弱、CULTIBASEを運営する株式会社MIMIGURIでは、オンライン下でのワークショップの方法を模索し、ノウハウを紡いできました。本イベントでは、こうしたノウハウを「実践入門編」としてまとめ、お届けします。

オンラインにしろ、対面(オフサイト)にしろ、ワークショップが「学習」と「創造」に根ざした営みであることに変わりはありませんが、オンラインという新たな”場”を得たことで、ワークショップに大きな拡張可能性が見えてきました。その一方で、オンライン下だからこそ起こりがちな新たな落とし穴も多数存在することがわかってきました。

当日はこうしたワークショップのオンライン実践における基本的なポイントや、新たな可能性と落とし穴について、講義と事例解説、ディスカッションを行います。スピーカーは株式会社MIMIGURIで複数のクライアント案件でオンライン・ワークショップを活用してきた田幡祐斤と淺田史音が務めます。

前半はオンライン・ワークショップの特徴など、基本的な情報をレクチャーしたのち、後半以降は、田幡・淺田がこの2年間で行ってきたワーク事例を、「多様性」「開放性」「透明性」の3つの観点から読み解き、要点の解説やディスカッションを行います。

オンライン・ワークショップの実践にこれからチャレンジしたいと考えている方。やってみて難しさを感じている方。オンラインならではの価値の創出に興味のある方。対面のワークショップとの使い分けるための知見を学びたい方など、ワークショップの実践に関心をお持ちの方に広くお楽しみいただける内容をお届けします。どなたでも無理なく学べる入門編となっておりますので、ぜひお気軽にご参加ください。

関連コンテンツ

ワークショップデザイン概論:学習と創造の場づくり

ワークショップデザイン概論:学習と創造の場づくり

ワークショップデザイン概論:学習と創造の場づくり

出演者

田幡 祐斤
田幡 祐斤

東京農工大学農学部卒業。奈良県立大学地域創造研究センター共同研究員。アパレル企業での販売/店舗マネジメント、研修会社でのコンサルティング/コンテンツ開発などの業務に従事後、2019年に前身であるミミクリデザインに参画。生態学、環境倫理学、文化人類学、教育学、心理学などを基に「人間にとっての自然さ(の回復)」を探究しながら、事業開発や組織開発のプロジェクトのファシリテーション及びその方法論の開発を行っている。元来、人間以外の生物が好き

淺田 史音
淺田 史音

株式会社MIMIGURI