「デザインの時代」はいつ終わるのか?:教育から考えるデザインのこれから

「デザインの時代」はいつ終わるのか?:教育から考えるデザインのこれから

10月23日 土

10:00 - 11:30 / 90分

1951年に松下幸之助が「これからはデザインの時代」と語ってから、およそ70年の月日が経とうとしています。そしてその言葉通り、現在デザインは私たちの生活や社会全体に広く浸透するところとなりました。

他方で、デザインの領域は日々拡張を続けており、デザイナーに求められる職能の幅も広がり続けています。また、昨今急速に広がるデジタル化の流れを見ても、今もなお「これからはデザインの時代」と言われ続けているように思えます。

「デザインの時代」はまだまだ続くのでしょうか。それとも、すでに終わりが見え始めているのでしょうか。本イベントでは、「教育」という観点を切り口に、「デザインの時代」の真っ只中を生きる私たちの“現在位置”について議論します。

今や高等教育のカリキュラムを紐解けば、デザインと名のつく授業を必ずと言っていいほど目にする時代となりました。また、この流れは今後もさらに加速していくことが予想されます。一人ひとりが当たり前にデザインを使いこなす未来が到来した時、私たちのデザインを取り巻く価値観や、デザイナーとしての職能はどのように変化しているのでしょうか?

本イベントでは、ゲストに長尾徹先生(千葉工業大学 副学長/創造工学部デザイン科学科教授、一般社団法人 ブランディングデザイン協会 代表理事)をお招きします。デザイン実践を志す人向けの教育のあり方を主な関心領域として掲げている長尾先生から、アカデミックや企業・地方公共団体との共同プロジェクトの中で取り組んできた教育デザインに関する実践的な研究や実践についてお話を伺い、「デザインの時代」の全体像について話題提供をいただきます。その後、長尾先生の“教え子”としてデザイン領域で博士号を取得した株式会社MIMIGURIの小田裕和を聞き手として、「デザインが本当の意味で浸透した未来」について対談形式で知見を深めていきます。

デザインをめぐる骨太の歴史や思想に触れられる内容を予定しています。実務でデザインに携わる方はもちろん、デザインに関心を持つ方に広く楽しんでいただけるイベントをお届けします。ぜひお気軽にご参加ください。
※本イベントは、チャット等でのインタラクションは予定しておりますが、耳だけの参加も可能です。他の受講者に声や顔が見えることはありません。

参考:
杉山和雄「これからもデザインの時代」郵政研究所 月報. 2002.09.
https://www.yu-cho-f.jp/research/old/pri/reserch/monthly/2002/168-h14.09/168-point.pdf

ゲスト

長尾徹さん
千葉工業大学 副学長 / 創造工学部デザイン科学科教授、一般社団法人 ブランディングデザイン協会 代表理事、インタラクションデザイナー、プロダクトデザイナー)

千葉大学大学院工業意匠学専攻修了後、オフィス家具メーカーにて、エルゴノミックチェアの基礎研究・デザインを行う。2005年3月まで、千葉大学工学部デザイン工学科製品デザイン研究室 専任講師。多機能機器のインタラクションデザイン、ユーザビリティ評価方法について様々な企業と共同研究を行った。2005年4月より、現職。専門は工業デザインを軸に情報デザイン、教育デザインについて実践的な研究を行いつつ、デザインプロセスとデジタルファブリションを融合し、イノベーショナルな製品・システム開発プロセスを研究、様々な企業・地方公共団体とのプロジェクトで実践している。教育活動では、千葉工業大学において、大学院工学研究科長として、デザイン、エンジニアリングとマネジメントの関係性を再考し、高度デザイン人材や新時代のエンジニアに求められる能力である、多面的・多角的に課題を捉え、ステークフォルダーと共創しながら革新的な価値を実現することができる人材育成カリキュラムの構築を行った。デザイン学会代議員、インテリア学会評議員、工学教育協会、国際P2M学会等に所属し多数の研究論文が掲載されている。主な著書(共著)「デザイン科学辞典」。

▼一般社団法人 ブランディングデザイン協会
https://www.bd-assoc.com/

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