マネジメントの教科書に「1on1の作法」を書くとしたら|CULTIBASE Radio|Management #59
マネジメントの教科書に「1on1の作法」を書くとしたら|CULTIBASE Radio|Management #59
/約19分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの59回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「マネジメントの教科書に「1on1の作法」を書くとしたら」をテーマにディスカッションしました。

  • 以前ご好評いただいていた「マネジメントの教科書」シリーズ。 今回は、マネジメントの“キホンのキ”とも言える「1on1をどうすればいいのか問題」について考えたい。
  • 1on1には、決して欠かせない大前提がある。それは「1on1は機会提供の場である」という認識だ。うまくいっていないケースの大半は、この認識がないことに起因している。
  • 以前のCULTIBASE Radioでも話題にあげたように人の発達は長いサイクルのなかで少しずつ進んでいくものだが、そのなかで、1on1は発達のリズムづくりの役割を果たす。1on1を通じて、[小さなゴールの達成→リフレクション→次のゴールの設定→・・・]という発達サイクルが回っていくのだ。
  • 1on1で陥りがちなバッドパターンは①進捗管理に終始してしまう場合と、②話すことが特にない場合の2つに大別される。1on1も、ワークショップやイベントと同様にどういう機会提供・話題提供をすればいいかを考え、事前にプログラムを設計することが重要なのだ。
  • それでは、1on1の場では実際にどのようなコミュニケーションを取ればいいのだろうか?ミナベによると、1on1のプログラムは大抵4つのモジュールで構成されるという。
  • (1) アイスブレイク:話やすい心理的安全性をつくる。
  • (2) 傾聴様々なコミュニケーションモードを使い分けることで、困っていることや本音を真摯に引き出しながら、課題の言語化や課題解決への手助けをする。
  • (3) マネージャーが話したいことを話す:例えば「今後、チームではこういうことをしたいんだけど、どう思う?」など、チームのことについて一緒に問い直したりHOWを考えたりすることで、目線がすり合わせられる。
  • (4) システム思考で対処法を考え、NA(ネクストアクション)に落とし込む
  • そのほかにも、1on1を用いて個々人のツボを押すことでチーム全体のマネジメントができるような方法論もある。クオリティーの高い1on1ができることは、マネージャーにとって重要な武器となるのだ。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/