メンバーが成長するプロジェクトの条件とは?:学習を促進する「事前準備」の要諦

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約91分

4/9(土)に開催された『メンバーが成長するプロジェクトの条件とは?:学習を促進する「事前準備」の要諦』のアーカイブ動画です。組織の資産でもある「メンバーの学び」を最大化するためのプロジェクト設計の要点とは。株式会社MIMIGURIから2名のPMが登壇し、「事前準備」の観点から経験的学習を促進する仕組みとプロセスのつくり方を講義しました。

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チャプター
00:11 イントロダクション
06:08 チェックイン・本日のテーマについて
15:36 なぜ学びを意識したプロジェクト設計が重要なのか
27:16 プロジェクトにおける4つの学習ポイント
33:31 プロジェクトを通じて得られる学びとは?
44:11 事前準備における実践知
53:45 メンバーの”とらわれ”を探るコミュニケーション
01:05:07 プロジェクト後の活動への接続
01:11:00 質疑応答(1)メンバーの学習深度の違いにどう向き合うか
01:17:30 質疑応答(2)リフレクション設計の要諦・プロジェクトを通じた学びの活かし方
01:30:32 ラップアップ・今後のイベントのご案内

今週のポイント

・VUCAの時代と言われる今、予測不可能な問題に対処するための知恵や思考力が求められている。こうした状況に対応できるしなやかで強い組織になるためにも、個々人の経験が、個人・チームの学びに繋がるようなプロジェクト設計が重要だ。
・プロジェクトを通じた学びのポイントとして、①変化への対応力 ②不確実性への適応力 ③基盤づくりと継承 ④リスクとの関わり方の4つが挙げられる。また、プロジェクト内で交わされる、個性の異なるメンバー間のコミュニケーション自体も、組織に新たな価値を生み出す。こうした点を意識することで、不確実性と向き合い、創造性を発揮して組織の目標を達成する力が養われる。
・高田は、プロジェクトを通じた学びを「経験を通じた考える契機」とまとめた。プロジェクトでの経験を内省することで初めて、応用可能な学びが得られるからだ。また、個々の学びをチームや組織に還元することで、組織にとってもより良い変化が生まれる。
・個人や組織の学びを最大化するためには、人や状況、環境による変数を踏まえた、”余白”を含んだプロジェクト設計が重要だ。では、適切な”余白”のために、いかに事前準備を行えばよいのだろうか。
・濱脇は、メンバーの役割やタスクの割り振りだけではなく、一人一人が持つ”とらわれ”を明らかにすることが重要だという。問いかけや対話を通じて、メンバーの過去の成功体験や前提となる情報へのバイアス、苦手意識を明らかにする。これにより、個々の発達度合いや学習意欲、起こりうるリスクを配慮したプロジェクト設計ができる。
・プロジェクトが始まると、計画の変更や要件の再定義など、方針転換が求められることも多い。現状に適応し対応していく中で得た学びを資産化するためにも、リフレクションが重要だ。リフレクションを通じて、ナレッジのフォーマット化や、さらなる学習意欲の触発などに繋がり、プロジェクト終了後の活動に波及しうる。
・プロジェクトでの成果を人材投資としても繋げる視点を持ちながら、事前設計を行うことが重要だ。

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出演者

濱脇 賢一
濱脇 賢一

筑波大学理工学数学類卒。大学在学中よりコンサルタントとして独立し、創業支援や事業計画の立案、広告戦略立案や地域ブランディングに従事する。また、長期でのBPRによる業務改善、中期での経営企画部・営業部へのハンズオンコンサルティングも経験。2018年より前身であるDONGURIに入社。現在、MIMIGURIにおけるコンサルティング事業の事業長を務め、経営コンサルティングや組織デザイン・ブランド戦略の策定などのプロジェクトオーナーも努め、幅広く企業・組織・事業の成長に伴走する。

高田 洋明
高田 洋明

株式会社MIMIGURI