動画で学ぶ『問いかけの作法』

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約104分

9/3(土)に開催された「動画で学ぶ『問いかけの作法』のアーカイブ動画です。書籍『問いかけの作法』の全体像を、著者・安斎勇樹が約100分で解説。 チームのポテンシャルを引き出す「問いかけ」のエッセンスを紐解きました。

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動画と書籍を往復しながら、理解を深めていただけると幸いです。

チャプター

00:11 著者自己紹介・『問いかけの作法』執筆の背景
06:45 はじめに:チームは問いかけから作られる
13:02 第1章:チームの問題はなぜ起きるのか
31:43 第2章:問いかけのメカニズムとルール
42:03 第3章:問いかけの作法1 見立てる
54:14 第4章:問いかけの作法2 組み立てる
01:12:46 咄嗟に使える、問いかけの2つのモードとパワフルな質問の6パターン
01:30:24 第5章:問いかけの作法3 投げかける
01:43:30 クロージング

今週のポイント

・2020年に出版した『問いのデザイン』では、物事の上流にある、本質的な課題を設定する方法を体系化した。一方、本著『問いかけの作法』では「明日の会議をより良くするために、どんな問いかけをすればよいのか」という視点で、現場ですぐに役立つ実践知をまとめた。
・まず第1章では、現代の組織が置かれた状況と、マネージャーやリーダーが向き合う”4つの現代病”について解説した。不確実性の高い現代において、多くの組織が、旧来のトップダウン的なファクトリー型組織から、半ボトムアップのワークショップ型組織へ移行途中にある

・こうした状況で、マネージャーやリーダーは”4つの現代病“に直面している。これらを乗り越えるために、”こだわり”を見つけて育み、”とらわれ”を揺さぶる問いかけが必要だ。

・第2章では、問いかけの基本テクニックを解説。安斎はまず、「問いかけはライトのようなもの」と伝えた。どこに焦点を当てるかによって、相手から引き出せるものが大きく変わるからだ。そのイメージを共有した上で、問いかけの4つの定石を解説した。
・続く第3章〜第5章では、問いかけの3つのステップを解説した。まず、第3章:①見立てる について。良い問いかけのためには、場の状況を注意深く観察する必要がある。そこで安斎は、注意すべき4つのポイントを挙げた。

・ただ、これらをミーティング内で把握し切ることは難しい。そこで安斎は、下図の三角形モデルの活用を勧めている。場の目的(ゴール)と、そこで見たい光景(プロセス)を事前にシミュレーションすることで、現実とのギャップが浮き彫りになり、その場に必要な変化を見出しやすくなる。

・次に、第4章:②組み立てる について。ここでは、質問を組み立てる3つのステップ:①何を聞くのか(未知数)を定める ②質問の方向性を定める ③質問に制約を設けるを解説した。
・ただ、この3ステップを常に意識するのは難しい。そこで安斎は、問いかけの鉄板メニューとも言える2つのモードと6つのパワフルな質問を示し、それぞれの活用シーンや注意点を解説した。

・第5章では、問いを「投げかける」際のポイントを解説。相手の注意を適切に引かなければ、準備した問いが無駄になってしまう。そこで安斎は、相手の気を引くアプローチの4つの類型を下図の通り示し、その活用方法を解説した。

・最後に、問いかけ後の”アフターフォロー”や、問いかけの修辞法(レトリック)についても補足的に説明し、『問いかけの作法』の全体像の解説を終えた。

出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

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