計画から逸脱する「好奇心」とどう向き合うか?|CULTIBASE Radio|Design #22
計画から逸脱する「好奇心」とどう向き合うか?|CULTIBASE Radio|Design #22
/約19分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio Designの22回目では、株式会社MIMIGURIのDesign Strategist / Researcherである小田裕和と同社のDirector/Facilitatorである田幡祐斤が、『計画から逸脱する「好奇心」とどう向き合うか?』をテーマにディスカッションしました。

『計画から逸脱する「好奇心」とどう向き合うか?』の概要

  • 今回はデザインという観点から好奇心というものをどう捉えていくか、デザイン教育や、教育のデザインとも絡めながら話された。
  • 小さい子供を持つ田幡は、子育てをする上で目的意識を手放す勇気を持つことを心がけていると語る。例えば子供と一緒に買い物に行く途中で、水たまりに興味を持ってしまい当初の目的である買い物が中々達成できないフラストレーションを抱えたりするが、買い物という目的を一時的に保留することで好奇心の芽を摘まないことが出来たと振り返る。
  • この話を受け、小田は教育はカリキュラムの中でいかに目的に到達させるかという目線が強く、逆算型の設計がなされている一方、学習は自らブリコラージュ的に獲得していく要素が強いと語り、計画通りにいかないことに対して許容することはデザインにおいても重要なのではないかと指摘した。
  • 小田は、豊島美術館にある『母型』という作品を鑑賞した際のエピソードを共有し、どう鑑賞すればいいかの正解がない中、各人思い思いに佇む体験の自由度の高さが素晴らしかったと評価し、デザインにおいても体験を計画的に設計しすぎるのは面白みに欠けてしまうのではないかと小田は主張する。
  • 体験を計画するのではなくアフォードするという視点でデザインすること、また自分がデザインしたものを使っている人たちを見て、予想外の行動をすることをどう面白がるかという視点が大事だと語り、課題解決することを意図とて持ちつつ新しい課題が生まれ続けるという前提を持つことが重要だと結論づけた。

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好奇心を科学する:個と組織の「探索力」を育む理論

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出演者

小田 裕和
小田 裕和

千葉工業大学工学部デザイン科学科卒。千葉工業大学大学院工学研究科工学専攻博士課程修了。博士(工学)。デザインにまつわる知を起点に、新たな価値を創り出すための方法論や、そのための教育や組織のあり方について研究を行っている。特定の領域の専門知よりも、横断的な複合知を扱う必要があるようなプロジェクトを得意とし、事業開発から組織開発まで、幅広い案件のコンサルテーション、ファシリテーションを担当する。主な著書に『リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する』(共著・翔泳社)がある。

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