レバレッジの高い「目標設定」のコツ:『問いのデザイン』のアップデートを探る|CULTIBASE Radio|Management #128 
レバレッジの高い「目標設定」のコツ:『問いのデザイン』のアップデートを探る|CULTIBASE Radio|Management #128 
/約26分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。CULTIBASE Radio マネジメントの128回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「レバレッジの高い「目標設定」のコツ:『問いのデザイン』のアップデートを探る」というテーマでディスカッションしました。

『レバレッジの高い「目標設定」のコツ:『問いのデザイン』のアップデートを探る』の概要

  • MIMIGURIが3月に期初を迎えたこともあり、今回のマネジメントラジオでは目標設定の立て方に関する暗黙知を紐解いた。
  • 年間の目標設定はその後1年の歩みに大きな影響を与えるものだが、目標設定に関するナレッジはブラックボックスになりがちで、特に組織が大きくなるにつれて難易度が増すと安斎は語る。
  • 目標設定のアンチパターンの一つとして、ミナベは網羅的でMECEなOKRを例に挙げ、ひと言で何にフォーカスをすればいいかがわからず整理しきれていないことが往々にしてあると指摘する。スモールチームやプレイングマネージャーの場合は目視できる範囲でやることを洗い出し優先順位を決める、というやり方でも機能するが、数10人でこれをやろうとすると膨大になってしまうと語る。
  • ここで大事なのは抽象化思考だとミナベは語る。目の前にある膨大な課題を抽象化し、横たわる一番大きい要因に焦点を当てることが重要だと主張する。加えて、特定の立場に固定されたレンズで考えるのではなく、エンジニア視点で考えたら、事業責任者の視点で見たら、など異なる視点で批判的に眺め自己レビューすることも欠かせないと語った。
  • 安斎は、ストーリングテリングな目標になっているかどうかが基準のラインとしてあると語る。その際自分一人で目標を作り込みメンバーを納得させるというアプローチではなく、頭出し的に種になりそうな話を投げかけて対話を行い、その結果から膨らましていくようなアプローチでステークホルダーを巻き込みながらストーリーをつくっていくのが大事だと語った。
  • また、ミナベは目標設定はスポーツに似た感覚があると語り、良い抽象化ができたときは野球のバットを振ってミートしたときのような圧倒的なインパクトが出せると主張する。がむしゃらに頑張るのではなく、スポーツを習熟していくような感覚で思考力を磨いていけると、 「問いのデザイン」も更に一歩先にいくのではないかと安斎は締めくくった。

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「リーダーシップ教育の最前線」を俯瞰する

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出演者

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/