中小企業のマネージャーが育つ機会提供とジョブ・クラフティング|CULTIBASE Radio|Management #70
中小企業のマネージャーが育つ機会提供とジョブ・クラフティング|CULTIBASE Radio|Management #70
/約16分
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CULTIBASE Radioは、人やチームの創造性を高める知見を音声でお届けします。 CULTIBASE Radio マネジメントの70回目では、CULTIBASE編集長であり株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOの安斎勇樹と、同じく株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEOのミナベトモミが、「中小企業のマネージャーが育つ機会提供とジョブ・クラフティング」をテーマにディスカッションしました。

  • 今週末は、CULTIBASE Labで「中小企業におけるマネージャーの育て方」というイベントを開催予定。2021年出版『中小企業の人材開発』の著者の1人である保田 江美さん(国際医療福祉大学 准教授)をゲストにお招きし、MIMIGURIからはマネージャーである吉野・東南が登壇する。
  • 「人が育ちにくい」という問題は、多くの中小企業が抱えているものだ。詳しくはイベントを待ちたいが、今回のラジオではこのテーマについてミナベの観点から考えてみる。
  • 中小企業では、組織の仕組みが整っていないため、多くのことがミドルマネージャーや現場の管理職に委ねられ、負担となってしまう構造がある。これはちょうど、プログラムがうまくデザインされていないワークショップで、グループファシリテーターに負担が集中するのと同じ構図だ。
  • 中小企業のマネージャーは、結局のところ現場で経験を積むことが多い。しかし、そのために起こりがちな問題が「視座の低下」と「探索的な機会の不足」である。さらに難しいことに、“モグラ叩き”的になってしまったマネージャーに対して、経営者が“モグラ叩き”的なフィードバックをしてしまうことも少なくない。
  • 大切なのは「企業自身が事業発達をすること」だ。そうすれば、必然的にマネージャーには新しいことに挑戦する機会が与えられる。
  • とはいえ、「新規事業への挑戦や既存事業の発展が、今すぐには難しい」という状況にある企業も多い。そのような場合は「ジョブ・クラフティング」の概念が有用だ。たとえ新しい機会が作れない場合でも、「どう“我”を投げ込めるか」という観点で既存の仕事を捉え直すことは、育成に大切な要素となる。

出演者

ミナベ トモミ
ミナベ トモミ

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

早稲田大学卒業後、家電メーカー勤務を経て独立。現在は、MIMIGURIが提唱するCCM(Creative Cultivation Model)の理論開発を基盤に、大企業からメガベンチャーまで様々な多角化企業における、経営・組織変革の専門家として自社経営とコンサルティングにおいて実践を進めている。
https://x.com/tomomiminabe
https://note.com/tomomina/

安斎 勇樹
安斎 勇樹

株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO

東京大学大学院 情報学環 客員研究員

1985年生まれ。東京都出身。私立武蔵高校、東京大学工学部卒業、東京大学大学院学際情報学府博士課程修了。博士(学際情報学)。株式会社MIMIGURI 代表取締役Co-CEO/東京大学 特任助教授。

企業経営と研究活動を往復しながら、人と組織の可能性を活かした新しい経営・マネジメント論を探究している。主な著書に『問いのデザイン』、『問いかけの作法』、『パラドックス思考』、『リサーチ・ドリブン・イノベーション』、『ワークショップデザイン論』『チームレジリエンス』などがある。

https://x.com/YukiAnzai
https://note.com/yuki_anzai
https://voicy.jp/channel/4331
http://yukianzai.com/