※02:46ごろで語られている企業哲学の研究会「CaSLA」の詳細はこちら
※対話に関する実践的な方法論は、ラーニングパス「対話の技法論」にまとめています。ぜひ今回のシリーズとセットでご視聴ください。
組織開発や人材育成の現場において、「対話」の重要性がかつてなく注目されています。心理的安全性、多様性、共創......さまざまなキーワードとともに、対話は組織内コミュニケーションにおける「身につけておくべき姿勢」として語られることが増えてきています。
しかし、その一方で、スキルやテクニックを表層的になぞるだけの実践が増え、「多様さを認めながらも合意形成しなければならないプレッシャー」や、「”わかり合えない"他者とそれでも接し続けること」に対してしんどさを抱えている人も少なくありません。
Q. 対話とは、本当に「わかり合う」ためのものなのか?
Q. そもそも、対話とは本来的にどのような営みだったのか?
そうした問いを出発点に、これまでCULTIBASEでは、古瀬正也さんによる連載「対話観をめぐる旅」を通じて、20世紀の偉大な思想家たち─ボーム、バフチン、ブーバー、フレイレ、アーレント──の対話観を紐解き、対話という営みの本質を照らす思想を取り上げてきました。

連載「対話観を巡る旅」
本番組では、これらの思想家の知見を手がかりにしながら、現代の私たちが日々他者との関係性の中で直面する、複雑な問題への向き合い方について語り合います。
今回のテーマは「“間を保つ”ことで生まれるものとは?」。対話について、「わかり合うこと」や「共通理解」に向かうのではなく、あえて「間を保つこと」の意義を再考する時間となりました。分かり合えなさや違いを力づくで解消しようとする営みには、時に暴力性が潜んでいます。相手とのあいだに存在する緊張やずれをそのままにしながら共にあるとはどういうことか。「対話とは善である」という前提を一度手放したときに立ち上がる、より多様で繊細な対話の可能性について語り合いました。
【こんな方にオススメ】
- 組織の中で対話を実践しているが、限界や違和感を感じている方
- 対話を”手法”ではなく、”哲学”や”営み”、”在り方”として捉え直したい組織開発、人材開発担当者
- 複雑で正解のない関係性の課題と向き合うリーダー・マネージャー
- 20世紀の対話を巡る思想や哲学について理解を深めたい思索的なビジネスパーソン