![組織ファシリテーション](/_next/image?url=https%3A%2F%2Fcdn.sanity.io%2Fimages%2Feakefsaf%2Fproduction%2F5f548e8dcd39bfbf0975f6244d1ee5fb5284872c-1280x720.jpg&w=3840&q=75)
![安斎 勇樹](https://cdn.sanity.io/images/eakefsaf/production/f658e813706e9cb343fcdd7f3a4f881a55382d78-320x320.jpg)
約13分
2022年もCULTIBASEでは、週に一度のライブイベントを中心に、記事やラジオなど様々なコンテンツをお届けしました。
元来、学術的知見と現場による実践知の往復をコンセプトの一つとしてきたCULTIBASEですが、春には運営元の株式会社MIMIGURIが研究機関として認定*され、アカデミックな最新知見をビジネスの最前線に届けるための学習プラットフォームとしての色を強めた一年となりました。
本記事では、CULTIBASEと研究機関が共通して理論や思想の基盤としているモデル・Creative Cultivation Model(CCM)と、研究機関が注力テーマに掲げる以下の4+1つの領域について、主要コンテンツとともにふり返ります。
「ファシリテーション」「経営・マネジメント」「イノベーション」「学習・人材育成」「デザイン」など、CULTIBASEが扱う領域は多岐にわたります。それらの各論を編み直し、組織の創造性の土壌を耕すモデルとして構築したのが、「Creative Cultivation Model(CCM)」です。
このモデルは、哲学・心理学・社会学・経営学など学際的な理論群を基盤として、「個人」「チーム」「組織」の3階層の主体が、創造性を発揮した状態を示しています。同時に、研究機関とCULTIBASEの双方にとって、自分たちの活動がどのように組織の創造性の発揮に繋がりうるのかを確かめる見取り図としても機能しています。
今年1月に開催したライブイベントでは、この2022年版CCMをはじめて外部に公開。この形態に至るまでの経緯や、その根底にある考え方について解説しました。
■このコンテンツのポイント
環境的・社会的な変化の激しい時代を迎える中で変化に柔軟に対応するためには、個人の「学ぶ力」を高める必要性はさることながら、組織という主体においても学び続ける姿勢が重要視されています。こうした背景から、「組織学習」と呼ばれる概念に注目が集まっています。
2022年7月に開催した「組織学習概論」では、ゲストに南山大学教授・安藤史江先生を講師にお招きし、組織学習における学術的知見について、解説いただきました。特に部下の育成やマネジメント、現場の活性化に腐心する立場であるミドルマネジメント層の方におすすめの動画です。
■このコンテンツのポイント
技術革新やライフスタイルの多様化にともない、ビジネスパーソンの一人ひとりにとってのよい組織・よい仕事のあり方もまた、十人十色です。そうした中で、多様な人々が豊かに協同し、共通の目的を達成し続ける組織をつくるには、「組織開発」や「組織デザイン」のアプローチが効果的です。
組織開発は「人と人との関係性の問題に働きかけ、組織に”健全性”や”効果性”をもたらすこと」と定義され、組織内の関係性やコミュニケーションといった目に見えない領域を主に扱います。対して組織デザインは、主に構造や制度、仕組みづくりの観点から、組織や事業、そしてそれを支える人の成長に合わせた設計を施す方法論です。
組織開発と組織デザインは、どちらか片方だけ行えばよいというものではありません。両方の観点から組織を捉えること、また、内外で発生する様々な変化に応じて手を加えながら、必要な調整を加えていくファシリテーション的な姿勢が大切です。
CULTIBASEでは、下記のコンテンツを中心に組織開発と組織デザインについて、コンテンツを発信してきました。
■このコンテンツのポイント
■このコンテンツのポイント
「VUCA時代」とも呼ばれる先行きの見えにくい時勢の中では、トップダウン一辺倒の組織であり続けることのリスクが増大しています。
現代の企業や事業運営の中で様々に発生する複雑な問題は、その多くが「不確実性」に起因します。それらに対処するためには、「AorB」の二元論的な考え方から脱却し、その間の中で自分たちらしい「C」を編みだすような、ファシリテーション型マネジメントが備わっていることが大切です。
その鍵を握るのはミドルマネージャーです。従来の組織におけるミドルマネージャーは、数値や目標を管理し、それらをいかに効率的に”やらせる”か、というのが基本的な役割されていましたが、そうではなく、組織の理念とメンバーの意志やスキルを結びつけるファシリテーターとしての役割の重要性が増してきているのです。
次のコンテンツでは、そのようなファシリテーション型マネジメントを身につける上で必要な3つの作法について解説しています。
■このコンテンツのポイント
先述したVUCA時代においては、組織を取り巻く様々な前提が大きく変化することが指摘されています。そうした中では、組織の未来を単一の事業に託すのではなく、新たな事業を創出し、リソースを適切に配分する「多角化」の重要性が増してきています。
CULTIBASEと研究機関では、「多角化経営の方法論」を注力テーマに掲げ、これからの時代に向けて知っておくべき多角化の学術知と実践知について探究しています。10/22(土)に開催されたイベントでは、ゲストに慶応大学商学部教授・牛島辰男先生をお招きし、事業多角化の際に否応なく発生する様々な”ジレンマ”といかに向き合うのか、お話を伺いました。
■このコンテンツのポイント
また、2023年最初のイベントでは、スタートアップ企業が事業多角化を推進する中で、それらを支える人事制度設計の理論と実践知について取り上げます。ゲストは金田宏之さん(組織・人事コンサルタント/株式会社インプリメンティクス代表取締役)。関心のある方は、ぜひ下記ページより詳細をご確認ください。
また、上記の領域にとらわれず、「組織の創造性の土壌を耕す」というミッションに向けて、他にも様々なコンテンツを提供しています。例えば、下記のコンテンツでは、一世を風靡した「デザイン思考」ブームをふり返り、改めてデザインを組織に根付かせるために何ができるのか、語り合いました。
■このコンテンツのポイント
今後もCULTIBASEでは、今日紹介した観点を中心に組織の創造性の土壌を耕すための研究的知見を発信していきます。それらの供給源となる研究活動の幅もさらに広がりを見せはじめており、この成果は論文や書籍、またCULTIBASEのコンテンツとして、皆様にお届けできることと思います。
2023年もどうぞよろしくお願いいたします!
*2022月2月をもって文部科学省より科学研究費補助金取扱規定(昭和40年3月30日文部省告示第110号)第2条第4項に規定する「研究機関」として正式に認定。
気になるコンテンツからチェックしてみてください