CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。株式会社MIMIGURIの共同代表、安斎勇樹とミナベトモミが、パーソナリティを務めます。今回のテーマは「生成AI」です。
「リーダーが生成AIを活用する際に、怠ってはならないこと」の概要
AIの進化が仕事にもたらす影響について話しされました。AIの活用が当たり前になりつつある現代において、そのメリットだけでなく、「ダークサイド」にも焦点を当てています。
AIを業務に導入する際の懸念点として、ミナベはAIに頼りすぎることで生じる「無力感」と「仕事の疎外感」を挙げました。これは、AIのアウトプットが優れていたり、AIを使った方が上司に評価されたりすることで、人間が自ら努力することをやめてしまうという観点です。その結果、本来自身で確認すべき工程を怠ったり、倫理的なエラーを引き起こしたりする可能性もあるのでは、とのこと。例えば、品質管理のチェックをAI任せにし、不備があっても「後で直せばいい」という意識で提出してしまうケースをあげました。
安斎は、AIと協働する上で重要なのは「線引き」であると強調しました。特に、倫理的に問題がないか、AIよりも人間が行う方が質の高いアウトプットを出せるかという観点から、作業の切り分けを意識していると話します。具体例として挙げたのは会議の議事録作成。AIが要約やネクストアクションの抽出を行う機能は便利ですが、AIが作成した議事録には重要な論点の漏れや誤りもあり、会議の背景にある文脈や参加者の合意形成のニュアンスはAIでは捉えきれないため、人間が最終的な調整を行う必要があるとしています。
また、AIに依存した作業は、記憶の定着を妨げるという点も重要な論点として挙げられました。ミナベはAIが作成した議事録に頼りきると、会議の内容を記憶しにくくなり、結果として後から議事録を見ても記憶が再現できず、業務の要件からずれてしまうリスクもあるとのこと。個人作業の効率化にはAIが有効である一方、チームで協働する上でのアジェンダ作成や議事録作成においては、人間自身が主体的に関わり、AIの出力を吟味することが、チームの活性化や円滑なコミュニケーションに不可欠であるとまとめられました。
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