CULTIBASE Radioは、これからの時代の「人」と「組織」のマネジメントの実践論を探究していく番組です。株式会社MIMIGURIの共同代表、安斎勇樹とミナベトモミが、パーソナリティを務めます。今回のテーマは「フィードバック」です。
「ファシリテーターはどこまで『フィードバック』をするべきか?」の概要
今回は、ファシリテーターが場の停滞を防ぐために必要なフィードバックについて議論されました。ファシリテーターが「問いかけ」に終始し、フィードバックを避けることで、かえって場が停滞してしまうという課題から話が展開していきました。フィードバックは単にネガティブな指摘を伝えるものではなく、「問題を解決するために介入する」ことが原則であると話します。
たとえば、ワークショップで非協力的な態度をとる参加者がいたとしても、「態度が悪い」と感情的に伝えるだけのフィードバックは問題解決に繋がらず、意味がありません。代わりに、その参加者がなぜそのような態度をとるのか、どうすれば前向きになるのかを考え、問題解決につながる介入をすることが重要です。

「問いかけとフィードバックをどのように使い分けるのか」という問いに対しては、両者にはグラデーションがあり、完全に切り分けられるものではなく、問いかけは答えが定まっていない事柄を「探索」する際に用いるもので、参加者と共に方向性を探っていくイメージと話が展開されました。
一方、フィードバックは、ファシリテーターが第三者的な視点から、当事者が見えていない盲点や、もったいない資源などを「指摘」する際に用いるもので、特に、ポジティブな側面を強く指摘することで、参加者をエンパワーメントする機能があるとしています。また、場の空気を変えることもファシリテーションの重要な機能の一つであり、状況に応じてユーモアを交えたり、あえて真剣に指摘したりするなど、適切な方法で介入する必要があると述べました。
最終的にファシリテーターは「問いかけ」と「フィードバック」のどちらかに限定されるのではなく、両者を状況に応じて使い分け、問題解決に向けて場を動かす「知的ファシリテーション研究の総合力」が重要であると結論付けました。
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