暗黙知の誤解と本質

2023.08.04

暗黙知とは、一般的に「経験に基づく言語化し難い知識」を指す言葉です。この暗黙知は、ビジネスにおいてもさまざまな場面で活用されています。

たとえば、慣れた方法で人に何かを伝えるとき。
あるいは、気の知れたチームメンバーの状況をお互いに察しながら協働するとき。

優れたプレイヤーほど、過去の経験から磨いてきた直感や技能を有効に駆使しています。
他方で、組織論においても、「個人の暗黙知を組織の中でどのように扱うべきか?」という問いは、主にナレッジマネジメントの領域を中心に長年注目を集め続けているテーマでもあります。
経営学の大家・野中郁次郎による「SECIモデル」をはじめ、個人の暗黙知を形式知に変換し、組織内でわかち合うことによって、組織全体の知の厚みを増していこうとする論は、現代においても様々に提唱されています。

今回のイベントでは、この暗黙知について取り上げ、基本知識はもちろんのこと、現代組織において暗黙知をどのように捉えたらよいのか、源流となる古典理論から最新の知見まで幅広く横断しながら解説します。

当日ご視聴いただいた皆様と、チャットを通じて探究的に理解を深めていく場にできればと考えています。ご関心があれば、ぜひリアルタイムでご参加ください。

本番組「DIGTIONARY」は、”特定の概念”について深掘りし、そこから見えてくる景色を探る番組です。番組名は「Dictionary(辞書)」と「Dig(掘る・探究する)」を掛け合わせた造語で、「言葉の定義をより深掘りしていく」という意味が込められています。

▼過去の「DIGTIONARY」のバックナンバーはこちら

パーソナリティ

西村 歩(株式会社MIMIGURI リサーチャー(企業専属研究職))

東京大学大学院情報学環客員研究員。慶應義塾大学大学院政策・メディア研究科修士課程修了。実践研究方法論が専門家。現在はコンサルティングファームに内在する実践知の形式知化やナレッジマネジメントに関する研究活動に従事。電子情報通信学会HCGシンポジウム2020にて「学生優秀インタラクティブ発表賞」、電子情報通信学会メディアエクスペリエンス・バーチャル環境基礎研究会にて「MVE賞」を受賞。

小田裕和(株式会社MIMIGURI デザインストラテジスト/リサーチャー)

千葉工業大学工学部デザイン科学科卒。千葉工業大学大学院工学研究科工学専攻博士課程修了。博士(工学)。デザインにまつわる知を起点に、新たな価値を創り出すための方法論や、そのための教育や組織のあり方について研究を行っている。特定の領域の専門知よりも、横断的な複合知を扱う必要があるようなプロジェクトを得意とし、事業開発から組織開発まで、幅広い案件のコンサルテーション、ファシリテーションを担当する。主な著書に『リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する』(共著・翔泳社)がある。

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