新規事業が生まれ、育つ組織の関わり方 -個人の想いが事業化するまでのプロセスとは

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約108分

小田 裕和
小田 裕和
谷 美那子
谷 美那子
吉田 剛成
吉田 剛成
林 大輔
林 大輔

12/11(土)に開催された『新規事業が生まれ、育つ組織の関わり方 -個人の想いが事業化するまでのプロセスとは』のアーカイブ動画です。食物アレルギー対応サービス「matoil(マトイル)」を今年10月に立ち上げた谷美那子さんと、matoilのプロデュースを行った株式会社スマイルズの吉田剛成さんと林大輔さんをゲストにお迎え。新規事業開発のプロセスを個人と組織の両方の視点から紐解きました。

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チャプター
00:11 イントロダクション(登壇者紹介・チェックイン・本日のテーマについて)
10:30 話題提供(1):食物アレルギー対応サービス「matoil」の事業概要
20:30 話題提供(2):「matoil」立ち上げのきっかけとプロセス
32:55 対談(1):新規事業が生まれる組織の風土・関わり方
50:22 対談(2):組織の「探索」を後押しする理念・パーパスの役割
01:04:25 対談(3):「matoil」のブランドデザインに込めた想い
01:17:55 パネルトーク:人を巻き込む関わり方を探究する
01:30:08 今後のイベントお知らせ・アフタートーク

今週のポイント
・京セラでmatoilという新規事業を立ち上げた谷さん。アイデアが生まれてからローンチまでの2年半、食物アレルギーの解決に一貫した強い思いを持って推進してきた。
・これまで「Stage 0:コンセプトを固める」「Stage 1:顧客の解像度を上げる」「Stage 2:実現性を考える/伝え方を考える」という3つのステージを経た。
・プロセスを通じて大切にしているのは数字にこだわりすぎないことだ。コンセプトを固めたStage 0では、数字だけではなく『修学旅行先の宿ではあなたのお子さんに出す食事がありません。行きますか?行きませんか?』という問いかけを大切にし、Stage 1では顧客カテゴリの人数規模だけではなく課題の大きさも指標とした。また、Webサイトは異例ともいえる文量で構成。プロデュースを担当した株式会社スマイルズの吉田さん・林さんも「谷さんの芯をそのまま伝えるべきだと感じた」と話す。
・新規事業をつくる過程では、多くの熱量と思考体力が必要とされる。これらは「趣味・嗜好、というより意志と共感」から生まれる。組織の 1人1人がなるべく意志を持ち、となりにいる人のやっていることに共感できる状況を作ることが、新規事業開発においては大切である。

先週に引き続き、事前収録した対談をあいだに挟むかたちで構成された本イベント。今回はmatoilの立ち上げプロセスに伴走し、プロデュースを行う株式会社スマイルズの吉田剛成さんと林大輔さんから、組織として新規事業を育むための関わり方について知見を伺う対談をお届けしました。

こうした事前収録の形式を採用する背景には、「多角的な視点」と「語り」による学びを重視したいという意図があります。今回のイベントでも、新規事業立ち上げの当事者である谷さんと、新規事業を支える立場のスマイルズのお二人にお話を伺い、「個人」と「組織」という異なる立場から、それぞれが何を大事にしているのか、語っていただきました。

学習においては、「理論と実践の両輪を回すことが重要」とよく言われます。理論だけでは迫れない実践者の哲学・在り方にふれることも、豊かな学習には欠かせません。その意味で今回の動画とぜひセットで観てほしい1本が、7月に開催した「新規事業が生まれるチーム作りのコツ」のアーカイブ動画です。このイベントでは、ゲストに田中聡さん(立教大学 経営学部 助教)をお招きし、こちらは理論的な観点から、社内の新規事業がうまくいくための関わり方について解説しています。関心のある方はぜひ合わせてご覧ください。

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イノベーションデザイン入門

出演者

小田 裕和
小田 裕和

千葉工業大学工学部デザイン科学科卒。千葉工業大学大学院工学研究科工学専攻博士課程修了。博士(工学)。デザインにまつわる知を起点に、新たな価値を創り出すための方法論や、そのための教育や組織のあり方について研究を行っている。特定の領域の専門知よりも、横断的な複合知を扱う必要があるようなプロジェクトを得意とし、事業開発から組織開発まで、幅広い案件のコンサルテーション、ファシリテーションを担当する。主な著書に『リサーチ・ドリブン・イノベーション-「問い」を起点にアイデアを探究する』(共著・翔泳社)がある。

谷 美那子
谷 美那子

matoil 代表

京セラ株式会社 経営推進本部 本部室 Sプロジェクト2課 責任者
金沢美術工芸大学製品デザイン専攻を卒業後、三洋電機に入社。京セラへの転籍後、通信機器事業本部にて国内、及び北米向けスマートフォンのUIUXデザインを担当。ボトムアップによる新規事業創出の取組みとして実施された社内Start Up Programの選考を通過し、2020年4月より現職にて新規事業開発に従事。自身の原体験から、食物アレルギーの課題解決をテーマとして活動し、食物アレルギーや嗜好に合わせて食事の機会を提供するサービス「matoil」を立ち上げ、2021年10月より事業検証を開始。誰もが食べたいもの、食べられるものと出会い、選ぶことを楽しめるように、当事者だけが課題を抱えることのないソーシャル・インクルージョンの実現を目指す。

吉田 剛成
吉田 剛成

株式会社スマイルズ クリエイティブ本部長 Smiles:PROJECT&COMPANY|ディレクター / ビジネスプロデューサー

2008年スマイルズ入社。Soup Stock Tokyoでの店長業務、人事部採用担当を経て、2013年から2015年にかけては経済産業省クリエイティブ産業課へ出向。中小企業の海外展開事業「MORETHAN PROJECT」、「The Wonder 500」、海外向け情報発信サイト「100 Tokyo」を立ち上げに参画。現在は、スマイルズが手がける外部案件のコンサルティング、企画・プロデュースなどを担当。マトイルPJではブランディングの戦略策定を担当。

林 大輔
林 大輔

株式会社スマイルズ Smiles:PROJECT&COMPANY|クリエイティブディレクター

早稲田大学法学部卒業後、株式会社ボストン・コンサルティング・グループ等の経営コンサルティング会社に勤務。成長戦略策定などのシリアスなビジネスの現場を生き抜いた後、「もっと身近な人の顔が浮かぶ仕事をしたい」とUX/UI系制作会社のプランナー職に転向。サービスデザインやデザインディレクションに携わる。前職は、創業まもないデザインファームでのCDO職。自治体やメーカー、小売業、スタートアップなど、業種・規模の垣根なくブランドづくりや事業開発を手がける。「ブランドは人なり」のスマイルズの哲学に共感して、2020年からクリエイティブチームにジョイン。マトイルPJでは、サービス設計、コミュニケーション開発を担当。